優秀研究者表彰事業(ウエスコ財団優秀研究者賞)
ウエスコ財団優秀研究者賞は、当財団の研究活動費助成事業で実施した研究をもとに、学会等に論文として発表することで学術的に評価された研究実績を上げた研究者や、研究成果を実用化させるなど大きく社会に貢献・活用される功績を上げた研究者を表彰するものです。
対象となる研究者は、過去に当財団の研究活動費助成による研究を終了し、所定の報告書を当財団へ提出された方となります。
令和6年度ウエスコ財団優秀研究者賞
第9回目となる令和6年度ウエスコ財団優秀研究者賞は、以下の2名に決定しました。
- ① 光藤 耕一
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(岡山大学学術研究院 環境生命自然科学学域 准教授)
【研究題目】「電気化学的手法による有機半導体分子の効率合成と活性評価」:令和2年度研究活動費助成事業
光藤耕一氏は、有機化学の研究者で、有機電解合成反応による新反応開発に関する研究を行っています。その研究の中で、電気化学的反応により発生させた触媒活性種により炭素-ヘテロ原子を結合形成する電解触媒活性化システムを構築し、新規機能性分子の効率合成に応用することに成功しました。この手法により、機能性分子合成の最終段階に用いる遷移金属触媒の混入やコスト問題等の解決につながりました。このような学術的な功績が評価されて、今回の受賞となりました。
- ②川島 将人
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(受賞決定時:川崎医療福祉大学 医療技術学部 助教 現在:九州工業大学 教養教育院 人文社会系 講師)
【研究題目】 「免疫系を駆使した損傷骨格筋への新たなアイシング戦略の開発」:令和4年度研究活動費助成事業
川島将人氏は、運動生理・免疫学の研究者で、骨格筋損傷後のアイシングの有用性について研究を行っています。その研究の中で、スポーツ傷害に対してアイシングを行うべきシチュエーションを世界で初めて科学的に証明することに成功しました。この成果は、スポーツに携わる全ての人々のアイシングに対する概念をアップデートさせるものであり、今後広く一般に普及し、現場で活用されていくことが期待されます。このような学術的な功績が評価されて、今回の受賞となりました。
令和6年度ウエスコ財団優秀研究者賞の表彰式と受賞者講演会は、2025年6月3日にANAクラウンプラザホテル岡山で行われ、表彰状とともに副賞(研究奨励金30万円)が光藤耕一氏と川島将人氏に贈呈されました。
左より光藤氏・山地理事長・川島氏
その後、受賞者による講演会を行いました。
光藤耕一氏の受賞講演
川島将人氏の受賞講演
これまでの優秀研究者賞受賞者
令和6年度ウエスコ財団優秀研究者賞 応募要領
※令和7年度の応募は、2025年11月以降の予定です。
対象となる研究者は、過去5年間(令和元年度から令和5年度まで)に、当財団の研究活動費助成(自然科学分野)による研究を終了し、所定の報告書を当財団へ提出された方です。
- 表彰内容
- ウエスコ財団優秀研究者賞…賞状、副賞(研究奨励金30万円):2件以内
- 応募資格
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- 「学術的功績(論文)」で応募する場合は、以下の条件を全て満たす助成研究者
- (1) 岡山県内の研究機関に所属し、過去5年間(令和元年度から令和5年度まで)に当財団の研究活動費助成による研究を終了した研究者。但し、過去に学術的功績でウエスコ財団優秀研究者賞を受賞した研究者は応募対象外とする。
- (2) 研究成果報告書を当財団に提出済みである研究者。
- (3) 当財団の助成による研究成果報告書と関係の深い対外発表で、次の条件を満たす論文発表であること。
- ① 査読論文であること。(応募時点で査読が完了し論文誌への掲載が決定していれば、発刊前でも可。筆頭著者でない場合は、共著者として明記されていれば可。)
- ② 論文に当財団の助成を受けたことが明記されていること。
- (4) 受賞者は、当財団が2025年6月3日(火)に開催する表彰式に出席し、受賞講演が行えること。
- 「社会的功績(実用化等)」で応募する場合は、以下の条件を全て満たす助成研究者
- (1) 岡山県内の研究機関に所属し、過去5年間(令和元年度から令和5年度まで)に当財団の研究活動費助成による研究を終了した研究者。但し、過去に社会的功績でウエスコ財団優秀研究者賞を受賞した研究者は応募対象外とする。
- (2) 研究成果報告書を当財団に提出済みである研究者。
- (3) 当財団の助成による研究成果が実用化され、大きな成果を上げているもの
- (4) 受賞者は、当財団が2025年6月3日(火)に開催する表彰式に出席し、受賞講演が行えること。
- 応募期間
- 2024年11月1日~2024年12月20日
- 応募方法
- 応募は自薦とし、所定の申請書及び必要な添付資料を当財団事務局へ郵送して下さい。
- ウエスコ財団優秀研究者賞応募申請書
R06応募申請書
- 必要な添付資料は以下の通りです。
- 「学術的功績(論文)」で応募する場合は、応募資格1.(3)に該当する査読論文の写し(発刊前のものについては、掲載が決定したことを示す書類も添付すること)
- 「社会的功績(実用化等)」で応募する場合は、応募資格2.(3)に該当する研究成果が「実用化され大きな成果を上げている事」と関係することが分かる資料
尚、添付された資料は返却いたしませんので、ご了承ください。
- 審査対象書類
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- 「学術的功績(論文)」での応募
- (1) 所定の申請書(様式-1、様式-2、様式-4、必要に応じて様式-5)
- (2) 学会等への査読論文(最大3件まで)
- (3) メディア掲載、プレスリリース等の記事
- 「社会的功績(実用化等)」での応募
- (1) 所定の申請書(様式-1、様式-3、様式-4)
- (2) 助成研究と実用化されている事との関係が分かる資料
- (3) メディア掲載、プレスリリース等の記事
- 両方の功績で応募の場合は、上記のすべて
- 選考方法
- 当財団の選考委員会において審査及び選考を行う。
- 選考結果
- 3月末までに応募者全員に通知する。
- 表彰式
- 2025年6月3日(火)に表彰式を開催し、賞状及び副賞を授与。
その後、受賞者は受賞講演を行う。
副賞の研究奨励金は、奨学寄附金として受賞者が所属する研究機関指定の納入方法により納付。
- 表彰者の公開
- 財団のホームページや財団が刊行する事業報告書に掲載。
- 応募書類の送付先
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〒700-0033 岡山市北区島田本町2-5-35
公益財団法人ウエスコ学術振興財団 事務局
TEL 086-254-2140
FAX 086-253-2098
E-mail zaidan@wesco.co.jp